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 最近のJRの幹線区間のダイヤは、短距離での折り返し列車が多く、長距離を移動しようとすると、どうしても乗り換えが多くなります。ただし、路線によっては、比較的長距離を走る列車が運用上の都合で残っていたり、運転日限定で観光列車が長距離を走ったりします。 今回はJR東日本の青春18きっぷや北海道&東日本パスの旅で活用したい長距離列車を紹介します。

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奥羽本線 青森~秋田

リゾートしらかみでの移動が便利

リゾートしらかみ
リゾートしらかみ

 この「リゾートしらかみ」ですと、 一度は乗ってみたいローカル線として全国的に人気を集めている五能線に乗れますし、車両もリクライニングシート(号車によってはボックス席)と快適なので大変おすすめです。なお、全車指定席ですので、 乗車券のほかに指定席券が必要です。また、臨時列車の扱いですので、運転日に注意してください。

https://twitter.com/trm_f8/status/1107581266222698496

  なお、リゾートしらかみ号では、五能線沿線の地元の方にご乗車いただき地元で作られた食べ物や工芸品を販売する「ふれあい販売」を実施しておりますが、4月よりサービスの拡充を行います。これに伴い3月31日をもちましてワゴン販売が終了します。4月1日以降、お弁当やお飲み物等をお求めの場合は、事前にお買い求めいただくようお願いいたします。
※リゾートしらかみ号「橅編成」におけるORAHO(おらほ)カウンターでの販売は継続します。
 詳しくはこちらをご覧下さい。

  • 下り
    • リゾートしらかみ1号 秋田8:20→青森13:29
    • リゾートしらかみ3号 秋田10:51→弘前15:49
    • リゾートしらかみ5号 秋田13:52→青森19:40
  • 上り
    • リゾートしらかみ2号 青森8:09→秋田13:27
    • リゾートしらかみ4号 青森13:51→秋田18:56
    • リゾートしらかみ6号 弘前16:06→秋田20:41
  • 運転日などの詳しい情報は秋田支社の特設ページをご覧ください。

普通列車で移動する場合は?

 「リゾートしらかみ」が運転していなかったり、指定席が満席の場合は奥羽本線を普通列車で移動することになります。この場合、青森~秋田を乗り継ぎなしで走破する列車は以下の通りです。

 なお、秋田地区の701系は N36 – 38編成のクハ700形にのみクロスシートが設置されていますが、それ以外はオールロングシートです。忍耐が必要でしょう。

  • 下り
    • 秋田16:27→青森19:57
    • 秋田19:20→青森22:13(快速列車)
  • 上り
    • 青森7:04→秋田10:27
    • 青森10:40→秋田13:53

 これ以外にも、秋田~弘前を走破する列車が数往復設定されていますので、そちらもご利用ください。

羽越本線 新潟・新津~酒田

「きらきらうえつ」での移動がおすすめ

きらきらうえつ
きらきらうえつ

 きらきらうえつの特徴は、何といっても運転日の多さと速達性です。

 臨時列車ですが、閑散期でも週末を中心に運転されますし、大型連休はほぼ毎日のように運転されます。特筆すべき点として、青春18きっぷが利用できる8月はほぼ毎日運転されることです。

  また、速達性も魅力の1つです。観光列車ですが、元特急型車両の485系を改造した車両となっており、同区間を走る特急「いなほ」と比べても、上りは15分程度しか違いません。下りのきらきらうえつは、途中の桑川で暫く停車するので所要時間が2時間40分と少しかかりますが、それでも「いなほ」とは30分程度しか違いはなく、快速列車としては十分に速いといえるでしょう。

  観光列車ですので、設備がとても充実しています。「きらきらうえつ」には、売店とラウンジが併設されていますし、両先頭車には展望スペースもあります。

https://twitter.com/hideo3141/status/1102170985589927938

 こんな「きらきらうえつ」ですが、青春18きっぷに指定席券520円を追加するだけで乗車できます。 東北地方の日本海側を移動する際には、乗らない手はないと思います。なお、指定席券は運転日の1か月前から発売されますが、満席になってしまうことも少なくないので、予定が決まったら早めに指定席券を確保することをお勧めします。

  なお、「きらきらうえつ」の定期運転は9/29をもって終了し、後継として「海里」が導入されることが決まっています。早めの乗車をお勧めします。

  • 下り:新潟10:11→酒田12:51
  • 上り:酒田16:10→新潟18:31
リゾートみのり

 しかし、難点として、羽越本線の秋田方面との接続があまり宜しくないというのがあります。陸羽西線へ乗り継ぎはそこまで時間がなく、また陸羽東線の観光列車「リゾートみのり」とも接続します。乗り継ぎは以下の通りです。なお、「リゾートみのり」は臨時列車ですので運転日に注意してください。また、全車指定席なので、乗車券のほかに指定席券が必要です。

  • 下り: 新潟 10:11発 →(きらきらうえつ)→ 酒田 12:51着/14:00発 →(陸羽西線 快速最上川)→ 新庄 14:52着/15:01発 →(リゾートみのり)→ 仙台 17:39着
  • 上り: 仙台 9:13発 →(リゾートみのり)→ 新庄 12:26着/14:14発 →(陸羽西線)→ 酒田 15:22着/16:10発 →(きらきらうえつ)→ 新潟 18:31着

普通列車での移動は?

キハ110
引用:キハ110

 羽越本線の新津~酒田間を走る長距離普通列車が、2往復設定されています。なお、デッドセクションを超える関係上、いずれも気動車での運行となっております。

  • 下り(酒田方面行き)
    • 新津 6:16→酒田 09:31(キハ110で運行)
    • 新津 15:08→酒田 19:23(村上で44分停車、新潟15:43発村上行が接続、キハ40で運行)
  • 上り(新津方面行き)
    • 酒田 14:30→新津 18:47(新発田で20分停車、キハ40で運行 )
    • 酒田 17:22→新津 20:54(キハ110で運行)

 こちらは定期列車ですので、秋田方面への乗り継ぎが考慮されています。

  • 下り
    • 新津 6:16発 → 酒田 9:31着/9:35発 → 秋田 11:26着
    • 新津 15:08発 → 酒田 19:44着/21:25発 → 秋田 23:09着
  • 上り
    • 秋田 12:08発 → 酒田 13:56着/酒田 14:33発 → 新津 18:47着
    • 秋田 15:16発 → 酒田 17:08着/酒田 17:22発 → 新津 20:55着

 羽越本線を秋田方面へ北上したい人や、秋田方面から南下する人はこちらのほうがおすすめです。特にキハ40は今後数年以内に置き換えが行われる可能性が高いので、早めに乗車しておくことをお勧めします。

信越本線 直江津~新潟

 信越本線は基本的に直江津~長岡と長岡~新潟で運用が分けられていますが、わずかですが直通する快速列車が残っています。

おはよう信越
E653系

 特におすすめなのは、E653系が快速として運用される「おはよう信越」・「らくらくトレイン信越」です。「おはよう信越」は指定席券が、「らくらくトレイン信越」は乗車整理券(310円)が必要ですが、車内はリクライニングシートとなっており、快適に移動できます。

https://twitter.com/poku_kun/status/1077188275259854848

 また、新潟発新井行の快速には、間もなく引退となる115系が充当されています。こちらも注目です。

 なお、臨時列車ですが、4月6・7・12・13日には高田~新潟間で臨時快速「高田お花見号」がE653系「いなほ」編成を利用して運行されます(全車指定席)。ただし、グリーン車指定席は青春18きっぷや北海道&東日本パスでは利用できませんのでご注意下さい。

  • 下り
    • 直江津6:15→新潟8:35(おはよう信越)
    • 直江津18:43→新潟20:55(快速)
    • 高田20:43→直江津20:53→新潟23:01(高田お花見号、運転日注意)
  • 上り
    • 新潟11:54→直江津14:02→高田14:12 (高田お花見号、運転日注意)
    • 新潟17:01→直江津19:06→新井19:43(快速、115系で運行)
    • 新潟20:57→直江津23:03 ( らくらくトレイン信越 )

中央本線

211系 中央線
引用:211系

  中央本線では、高尾・大月といった東京方面から松本まで走破する普通列車が多くあります。 ダイヤは以下の通りです。

  • 下り
    • 高尾 6:15(土休日は6:14発)→松本 9:35
    • 八王子 6:35→松本 10:16
    • 高尾 9:56(土休日は9:57発)→松本 13:50
    • 高尾 12:59→松本 16:58
    • 高尾 14:09→松本 17:31→長野 18:53
    • 高尾 16:24(土休日は16:27発) →松本 19:57
    • 豊田 17:52(土休日は18:07発) →松本 21:58
    • 大月 19:53→松本 22:54
  • 上り
    • 松本 5:43→高尾 9:24
    • 松本 6:32→高尾 10:03(土休日は10:11着)
    • 松本 8:43→高尾 12:45
    • 松本 10:40→高尾 14:17
    • 松本 16:41→大月 19:48
    • 長野 17:14→松本 18:43→大月21:27

 注目点は唯一設定されている高尾発長野行の列車でしょうか。営業キロで何と245キロもの距離を走る普通列車です。これだけの区間を各駅に止まりながら、途中で追い抜かれるのは甲斐大和駅での「あずさ19号」の1本のみ。残りの特急からはぎりぎり追いつかれずに走破してしまいます。

 乗りとおした方も、数多くいるようで、Youtubeなどに報告が多数上がっております。

【5時間耐久】高尾発長野行きの普通列車を乗り通してみた。

これだけ本数があれば、自分の旅程に合わせて好きな列車を選べばよいと思います。が、211系はセミクロスシートの編成だけではなく、オールロングシートの編成も存在しています。

 3両編成の方はセミクロスシートの編成とオールロングシートの編成で運用が別々になっているのですが、6両編成の方は完全に共通運用となっているので、運次第ということになってきます。クロスシートに乗れれば快適に道中を過ごせるでしょうが、ロングシートの編成が来た日には地獄でしょう…

 ちなみに、東京から長野、長野から東京を1本の乗り継ぎで行く乗り継ぎ時刻は以下のようになっております。

  • 下り 東京13:07発(休日は12:59発)→(中央特快)→高尾14:04着(土休日は13:59着)/14:09発→長野18:53着
  • 上り 長野17:14発→大月21:27着/21:31発→東京23:22着(土休日は各駅停車、23:29着)

 蛇足ですが、上りの場合には長野発大月行のほか、長野発甲府行というのも運用の都合で設定されています。(下りは設定なし)こちらも一応紹介しておきます。

  • 長野10:07→甲府13:47
  • 長野16:03→甲府19:15
  • 長野18:17→甲府21:33
  • 長野20:53→甲府23:52

上野東京ライン

E231系
引用:E231系

2015年3月に開業した上野東京ライン。東海道本線と高崎線・宇都宮線を東京・上野経由で結ぶ路線として首都圏ではお馴染みでしょう。

長距離列車がとにかく多いですが、その中でも特に長距離を走破する列車は以下の通りです。

東海道線~宇都宮線

【暇人】熱海初黒磯行きをグリーン車で乗り通してみた!!
  • 下り
    • 沼津6:05→宇都宮10:22(土休日は10:14着)
    • 伊東6:43→宇都宮10:54(土休日のみ)
    • 沼津7:32→宇都宮11:40(平日のみ)
    • 伊東17:44→宇都宮22:02(土休日は21:54着)
    • 沼津18:08→宇都宮22:23
    • 熱海18:53→黒磯23:39
  • 上り
    • 黒磯5:27→小田原9:48(グリーン車は小金井から連結、平日は上野止まり)
    • 黒磯6:52→熱海11:32(平日は品川止まり)
    • 宇都宮13:08→伊東17:21
    • 宇都宮14:25→沼津18:39(平日は小金井発)
    • 宇都宮20:24→沼津0:37

東海道線~高崎線

  • 下り
    • 熱海13:51→前橋17:59
    • 伊東18:44→高崎22:50(平日は籠原止まり)
  • 上り
    • 前橋6:08→熱海10:29(土休日は国府津止まり)
    • 前橋10:25→熱海14:34
    • 高崎14:24→伊東18:33
    • 高崎17:59→沼津22:21
    • 高崎19:07→伊東23:28
    • 前橋20:28→熱海0:42

時刻表の携帯は必須

 青春18きっぷや北海道&東日本パスで旅行をするのであれば、時刻表の携帯は必須といえます。最低でも携帯時刻表は持っておいた方がよいでしょう。

まとめ

 こうしてみてみますと、上野東京ラインの長距離っぷりが際立ちますね…

 中央線をたった1度の乗り継ぎで東京方面から松本・長野まで行けてしまう、というのもすごいですよね。ロングシートだと地獄ですが…

 なお、最後の上野東京ラインの沼津発着の列車についてですが、熱海~沼津間はJR東海の管轄ですので、北海道&東日本パスでの乗車は不可能です。また、グリーン券については上りの場合はSuicaで熱海まで購入し、車内でグリーンアテンダントに申告することで沼津まで行けます。下りの場合は 沼津・三島・函南駅ではSuicaグリーン券やホームの券売機は無いので、一旦改札を出てみどりの窓口で買う必要がある点に注意しましょう。

 ちなみに、奥羽本線の秋田~新庄間や水郡線、磐越西線(新潟・新津~会津若松)なども長距離列車が走っていますが、こちらは通し運転がほとんどなので、記載を省略しています。

 次回は東海エリアの長距離普通列車を取り上げたいと思います。