中濃(ちゅうのう)

中濃(ちゅうのう)ってってもソースのことじゃない。美濃のくにの中央部をさす地域名だ。西濃(せいのう)とか東濃(とうのう)ってのはようみみにする。大垣市を中心とした地域が西濃で、中央線ぞいに多治見市から中津川市までの5市がならぶのが東濃ってわけだけど、中濃ってのはいまいちつかみにくい。ところで2019年2月じゅうよっかの中日新聞に「みどころ満載!岐阜近郊・中濃の観光と産業」って題で、つぎのとおり中濃の地図がのっとった。この地図をみながら中濃に属する市町村について、岐阜市からのびる鉄道路線との位置関係でみてみる。

2019.2.14 中濃の地図(ちゅうにち) 1790-1720
△ 2019.2.14 中濃の地図(ちゅうにち)

まんなか はもちろん、美濃のくにと飛騨のくにをあわせた岐阜県県都である岐阜市(ぎふし)だ。名鉄名古屋本線最北端に位置する名鉄岐阜駅があって、東海道線の中間駅であり高山線が分岐する岐阜駅がある。

みなみ名鉄名古屋本線ぞいに岐南町(ぎなんちょう)笠松町(かさまつちょう)があって、さらに笠松駅から分岐する竹鼻線(たけはなせん)・羽島線をとおって羽島市(はしまし)にいたって、終点の新羽島駅東海道新幹線岐阜羽島駅と連絡する。

にし東海道線ぞいに瑞穂市(みずほし)がある。えきのなまえは穂積駅(ほづみえき)なのに、市のなまえはさかさまになる。ほれと、岐阜市内どまりではあるけど、岐阜市中心部から旧名鉄鏡島線(かがしません)がにしにのびとった。

西北方向 には旧名鉄揖斐線がのびとって、北方町(きたがたまち)にいけた。いまは大垣市が起点の樽見鉄道(たるみてつどう)が中濃の区域のにしのふちを南北にはしっとって、瑞穂市の一部をかすめて、北方町からほんのちょこっとにしにはずれたとこをとおって、本巣市(もとすし)にいける。市役所のもよりの本巣駅をとおって、おんなじ本巣市内になる終点の樽見駅までいっとるだけど、福井県大野市越美北線(えつみほくせん)越前大野駅まで延伸したいとこだ。

きた は旧名鉄高富線(たかとみせん)が山県市(やまがたし)のいりぐちまでのびとった。正確にいうと山県市の直前までではある。

東北方向 には長良川(ながらがわ)ぞいにはしっとった旧名鉄美濃町線(みのまちせん)ぞいに関市(せきし)から美濃市(みのし)までいけた。いまは、いったんひがしに高山線美濃太田駅(みのおおたえき)までいって、ほっから長良川鉄道にのりかえて、まずは西北方向にもどるかたちでとちゅう富加町(とみかちょう)をとおって関市にいって、ほっからきたに美濃市までいって、さらに郡上市(ぐじょうし)までいける。関市ははもののまち、美濃市は和紙のまち、郡上市はおどりのまちだ。長良川鉄道郡上市内、市役所もよりの郡上八幡駅(ぐじょうはちまんえき)から終点の北濃駅(ほくのうえき)までいっとるだけど、福井県大野市越美北線(えつみほくせん)九頭竜湖駅(くずりゅうこえき)まで延伸したいとこだ。さらには高山線高山駅まで、あるいは富山県砺波市(となみし)の城端線(じょうはなせん)城端駅まで延伸したい。

ひがし はまず、平行する名鉄各務原線(かかみがはらせん)と高山線にそって各務原市(かかみがはらし)がある。ながったらしくて、「かがみはらし」ってつめていうこともある。名鉄各務原線各務原市内のひがしはしの新鵜沼駅(しんうぬまえき)からみなみ愛知県にはいっていっちゃうだけど、高山線はさらに鵜沼駅(うぬまえき)から東東北方向にのびて、坂祝町(さかほぎちょう)美濃太田駅を代表駅とする美濃加茂市(みのかもし)川辺町(かわべちょう)七宗町(ひちそうちょう)白川町(しらかわちょう)ってとおっていって、ほのさき飛騨のくににはいって高山駅をとおって、さらに富山県富山の北陸新幹線富山駅までいく。以上のほかに、高山線を川辺町からひがしにはずれて八百津町(やおつちょう)と、おなじく高山線を白川町からひがしにおおきくはずれて東白川村(ひがししらかわむら)があるだけど、八百津町のほうは、名古屋を起点とする名鉄犬山線から名鉄広見線(ひろみせん)、名鉄八百津線(やおつせん)ってつながって終点の八百津駅まで、高山線とはちがう経路で鉄道がとおっとった。
ちなみに、「合掌づくりの白川郷」が白川町や東白川村にあるのかってかんちがいしそうだけど、ほじゃなくて飛騨のくには富山県と県ざかいを接する白川村(しらかわむら)にある。まぎらわしいことだ。

可児市御嵩町
以上、20の自治体についてみてきただけど、じつは可児市(かにし)と御嵩町(みたけちょう)も行政区分として中濃の地域にふくまれる。中日新聞の判断でこの地図にはいってないだけど、このふたつの自治体についてもみとく。名古屋を起点とする名鉄犬山線からつながる名鉄広見線(ひろみせん)にそって、可児市御嵩町はある。名鉄広見線が反転分岐するとこが新可児駅で、終点が御嵩駅になる。また、可児市美濃加茂市美濃太田駅から東南方向に分岐して東濃の多治見駅につながる太多線(たいたせん)もとおっとって、名鉄新可児駅のとなりに太多線可児駅がある。

2019.2.14 中濃の観光と産業(ちゅうにち) 2350-1760
△ 2019.2.14 中濃の観光と産業(ちゅうにち)


(さんこう)