下諏訪(しもすわ)のよる

2019年1月にじゅうよっか16時18分、下諏訪(しもすわ)のえきにとうちゃく。豊橋から飯田線電車にのってここまできた。

まずはやどにむかう。

2019.1.24 (315) 下諏訪 - えきまえ温泉記念碑「燦」 1830-1030

東西にのびる中央線にたいしてえきまえどおりがまきたにのびるっていう配置なだけど、えきまえひろばのきたのはしに温泉記念碑があるのをかくにん。あしゆみたいなゆぶねのなかに「燦(さん)」ってかいたいしぶみがたっとって、ほのうえに諏訪大社(すわたいしゃ)を象徴するようなふっといつながのっとる。おお、温泉地にきただ。

2019.1.24 (316) 下諏訪 - えきまえどおり 1900-1060

ほのままえきまえどおりをきたにすすむ。

2019.1.24 (317) 下諏訪駅前交差点からにしをみる 1890-1060

下諏訪駅前交差点でT字につきあたった東西のふっといみちが中山道。また、このみちは国道20号線でもあり、下諏訪のまちのなかでは大社どおりでもある。中山道が長野県内で木曽谷(きそだに)や佐久平(さくだいら)をとおって群馬県のほうにぬけていくことはしっとっただけど、諏訪湖のほとりもとおっとっただ。にしに塩尻(しおじり)方面をみる。

2019.1.24 (318) 下諏訪駅前交差点からひがしをみる 1920-1080

ひがしに佐久平方面をみる。ちょこっとさきのさかをあがったとこで諏訪大社下社秋宮(すわたいしゃしもしゃあきみや)にあたって、ほっからきたにおれて諏訪大社下社春宮(はるみや)のよこをぬけて、佐久平のほうにつながる。わざわざ諏訪大社下社秋宮によりみちしてくれとるようでもある。敬意を表してのことか。ほれと、秋宮のとこからみなみに分岐するのが甲州街道(こうしゅうかいどう)で、山梨県をぬけて東京へとつながる。中山道甲州街道も江戸時代の5街道のひとつ。下諏訪はじつに交通の結節点だっただ。下諏訪駅前交差点から大社どおりをひがしにすすむ。

2019.1.24 (319) 下諏訪 - のみやがい 1040-1850

すぐに左折して、のみやがいどおりをきたにはいる。このとおりに面してやどがあるはずだっただけど、ない。いや、南北のとおりに面してあるっておもっただけど。

2019.1.24 (320) 下諏訪 - 中央どおり(ひがしむき) 1850-1040

中央どおりっていう東西のとおりまででちゃった。ひがしをみると、また、むこうのほうで諏訪大社下社秋宮にあがっていくのぼりざかになっとる。

2019.1.24 (321) 下諏訪 - 中央どおり(にしむき) 1850-1040

にしをみるとずーっとたいら。のみやがいどおりよりまあ1本ひがしのはいるべく中央どおりをにしにすすむ。

2019.1.24 (322) 下諏訪 - 花咲町(はなさきちょう) 1850-1040

ちょこっといったとこでみなみにはいるみちがあって、いってみる。いや、やっぱりない。まあちょっとでまた大社どおりにでちゃうじゃんかってとこで、むこうからやってきたご婦人にきいてみる。くちで説明するのがむづかしいらしく、いっしょにあるいて案内してくれるっていう。ご婦人にとってはまったくのよりみちになっちゃうっていうのに、ありがたいことだ。

2019.1.24 (323) 下諏訪 - マスヤゲストハウス 1900-1070

けっきょくきたみちをまるまるひきかえして、のみやがいどおりのなかにやどはあった。やどは、玄関のとびらにちいさくマスヤゲストハウスってかいてあるだけの簡素なたてもんだった。ふるい旅館を改装してとまれるようにしたもんらしい。ただ、諏訪大社下社秋宮のまわりにたくさんある温泉旅館とはちがって、食事なし、ふろなしで、すどまりするだけのやどだ。なかにはいって、宿泊客の共用空間であるリビングルームアンドバーのとこまでいって、てつづきをすませる。宿泊料さきばらいで6,000円とほかに暖房代300円。ほのあと館内を案内してもらって、いろいろと説明をうける。たばこはリビングルームアンドバーからそとにでたとこのえんがわにある喫煙所ですうこと。寝具はかならずシーツをかけてつかうこと。あとでゆたんぽをへやにおいとくだけど、ゆたんぽとシーツはあさ所定のばしょにかえすこと。ふろはないけど共同使用のシャワー室があること。コーヒーはじぶんでいれてかってにのんでいいこと。そとの共同温泉にいくひと用にいくつかおいてあるおふろセットは、かってにもっていっていいこと。厨房があって、材料をもちこんでかってに料理していいこと。リビングルームアンドバーでは自由に談笑できること。よくあさは11時までおっていいこと。などなど。う~ん、むかしようあったユースホステルってかんじか。いや、このさむぞらでたばこをすうのはつらいな。じぶんで料理をするっていうまめさももちあわせてない。

たてもんはしぶい。改装は最低限で、ほとんどがむかしながらのきのはしら、きのゆか、きの天井、つちかべ、ガラスまどのまんまだ。ちょっとじーんってくる。ただ、こんな寒冷地であるにもかかわらず、たとえばまどが二重になっとるだとかのとくべつな施工はなんにもしてなくて、わが三河平野のたてもんとかわりない。こいでふゆをすごすのはつらいぞ。へやにおいてあったのは石油ストーブひとつ。もちろんひとばんぢゅうつけっぱなしだったさ。ただ、3時間ぐらいで自動消火になっちゃって、ほのつどおきてスイッチをいれなおさにゃいかんかったのにはまいった。

◇            ◇

さて、ばんごはん。

やどのへやでひとやすみしたあと、まちにでてばんごはんをたべにいく。おんなじのみやがいどおりに1軒ある食堂にめぼしをつけといただけど、あいてない。大社どおりをひがしにあるいてもない。のみやがいどおりより1本ひがしにある、下諏訪のめぬきどおりである御田町どおり(みたまちどおり)にいってもない。はんたいにえきのほうにあるいていって、チェーン店のいざかやとか中華料理やはあったけど、できやじもとのひとのみせでじもとならではのもんをたべたい。

2019.1.24 (324) 下諏訪 - かいさつ 1920-1080

ついに電車でとなりまちまでいってばんごはんをたべることにした。

2019.1.24 (325) 下諏訪 - 松本いきふつう 1880-1060

下諏訪18時56分の松本いきふつうにのって、18時59分、岡谷(おかや)にとうちゃく。

2019.1.24 (326) ヤマキ武居 - 馬肉のやきにく定食 1440-810

岡谷のえきまえにわがもとめるみせはあった。ヤマキ武居っていうなまえのみせで、ここにはいって馬肉のやきにく定食を注文。いや~、暖房がしっかりきいとってあったかい~。家族経営でおかみさんひとりが接客をしてくれるみせで、先客のおじいさんふたりがたのしそうにさけをくみかわしとる。いい光景だ。ちょっとしてでてきた料理にしたつづみ。たべてもたべても馬肉がいっぱい。馬肉はとくべつにかたいわけじゃないけど、特有のあくがあって、はなにくん!ってくる。いや、このくん!ってかんじが、いかにも精がつきそうなかんじがしてうれしい。このあったかいみせんなかで食后にゆったりたばこがすえたこともうれしかった。

2019.1.24 (327) 岡谷 - 「上諏訪甲府新宿方面」 810-1440

おおいに満足して、かえりの電車。ホームにある「上諏訪甲府新宿方面」の表示をあらためてかくにん。諏訪のくには中部地方に属しながら、東京にも直結しとるだ。

2019.1.24 (328) 岡谷 - 天竜峡いきふつう 1440-810
2019.1.24 (329) 岡谷 - 甲府いきふつう 1840-1030

さいしょに飯田線のりいれのJR東海天竜峡(てんりゅうきょう)いきふつうがはいってきて、ほのすぐあとにJR東日本甲府いきふつうがはいってきて、これにのる。20時3分、岡谷をしゅっぱつ。

2019.1.24 (330) 甲府いきふつう - 岡谷下諏訪間 470-1910

電車はこんな時間なのにけっこうこんどる。いきはだいたいみんなベンチシートの座席にすわれるぐらいだっただけど、かえりはたちきゃくがいっぱいだ。ところでベンチシートのりょうはしに、くもりガラスになったアクリル板のついたてがたっとる。ベンチシートのりょうはしの席って、とびらがあくとそとからびゅーってかぜがふきこんできてさぶいだ。ほのびゅーってふきこんでくるかぜをふせいでくれるのがこのアクリル板だ。はんぱない諏訪のくにのさぶさへの対策として、ここまでやってある。

2019.1.24 (331) 下諏訪 - 甲府いきふつう 1920-1080
2019.1.24 (332) 下諏訪 - 松本いきあずさ27号 1440-810

20時7分、下諏訪にとうちゃく。下車。はんたいから特急あずさ27号がはいってくるのをかくにん。東京は新宿からやってきた電車だ。

◇            ◇

こんどはふろだ。

もちろん共同温泉にいく。共同温泉ってききなれんけど、要は温泉の銭湯だ。温泉旅館にとまってないたびびとでも、じもとのひとたちにまじって温泉にはいることができる。えきまえどおりから大社どおりへとあるいて、きたに御田町どおりにまがる大社通り交差点の東北かどからひがしに2軒めにある菅野温泉(すげのおんせん)にとうちゃく。下諏訪で共同温泉にいくならここって、ともだちからきいとったとこだ。

2019.1.24 (333) 下諏訪 - 菅野温泉 1040-1850 2019.1.24 (334) 下諏訪 - 菅野温泉 1040-1850

あなたはもうわすれたかしら♪ あかいてぬぐいマフラーにして♪
ふたりでいったよこちょうのふろや♪ いっしょにでようねっていったのに♪

南こうせつさんの神田川の世界だ。大社どおりに面してのれんがかかっとって、ほこをくぐって通路をすすんだみぎがわにいりぐち。いりぐちからはいって、どまからあがったとこに番台のおばさんがすわっとる。券売機でかった230円なりの券をわたしてなかにすすむ。昭和のまんまの銭湯だ。衣服をぬいでゆぶねにつかる。いや、ねこじたならぬねこはだの筆者にはあっつくてすぐにはつかれん。しばらくあしだけつけた状態からちょこっとづつからだをしずめていって、さいごの一瞬にかたまでつかる。あとできいたら、いくつかある共同温泉のなかでここがいちばんゆがあっついってことだった。ふろあがりの牛乳はざんねんながらうりきれ。通路をうらからぬけて御田町どおりにでる。

◇            ◇

さいごはスナック。

御田町どおりから中央どおりをとおってのみやがいどおりへ。やどにはよらんでスナックに直行。やどにはリビングルームアンドバーもあって、ほこでたびびと同士あるいはやどの従業員のひととかたらうってこともできたかもしれんだけど、より確実にじもとのひととはなしができるスナックにいくことにした。いや、おんなっけもほしかったっていうべきか。

あったかー! とびらをあけてスナックのなかにはいると、暖房ががんがんきいてあったかいこと。カウンターだけのこぢんまりとしたみせでちびちびとさけをのみながらおねえちゃんとはなす・・・っていうような状況を予測しとっただけど、はいったみせはテーブル席もいくつかあるわりとひろいみせで、ほのうちのひとつのテーブル席に案内されてすわる。接客してくれたのはママさんとまあひとりのおねえちゃんのふたり。筆者のほかにきゃくはおらんくて、おひとりさまかしきり状態だ。のみもんはいもじょうちゅうを注文。すすめられるがままにカラオケ。おんなとかたをくんでほほよせあいたいっていうしたごころからだけでデュエットしたり、むかしのうたをひとりでうたったり。いや~、うたいたいほうだいだ。さけもすすむわ~。

ところで門限。やどの門限が11時なだけど、まんだきりあげるにはおしい。門限をすぎてもかぎの暗証番号ではいれるってきいとって、おしえてもらいにいったんやどにいく。暗証番号をかいたかみをだいじにかかえて、また、スナックにもどる。いや、これなくしたらさむぞらにこごえじにだ。

もどって、こんどはサッカー観戦。ちょうどアジアカップ準々決勝のにほんたいベトナムのしあいだって、筆者もきになっとっただ。じつは、ママさんもまあひとりのおねえちゃんも、ふたりともフィリピンのひとだっただけど、みんなでにほんを応援。いや、ふたりともにほんにきてからの年数のほうがながくて、すっかりこころはにほんじんなだ。温泉もだいすきで、あっちこっちにいったりするっていっとった。しあいも終盤にはいったとこで、ちょこっとづつほかのおきゃくさんもやってくる。ふたりづれでくるひと、ひとりでくるひと。おきゃくさんとママさんたちの会話をきくと、みんな「だらあ」をつかっとるぞ。わが三河のくにもここ諏訪のくにも、おんなじ言語圏であることがかくにんできた。しあいのほうは応援のかいもあって、1 たい 0 で勝利。やったー! ハイタッチしてよろこびあう。さて、おひとりさまかしきり状態もおわっとる。しっかりのんでしっかりうたってしっかりサッカーみた。かんじょうをして、ちどりあし、しのびあしでやどにはいる。

2019.1.24 下諏訪のまちなか 1120-768


(さんこう)