スペイン、ポルトガルの夜行列車(トレンオテルの情報一覧)

記事上部注釈
弊サイトでは実際に利用したサービスなどをアフィリエイトリンク付きで紹介することがあります

夜行列車が少ない西ヨーロッパ。西ヨーロッパの主要国の1つ、スペインには夜行列車はどの程度あるのでしょうか。隣国のポルトガルも含めてまとめました。

※2023年1月時点では廃止されています。

2023年の現状

2023年1月現在、スペインとポルトガルの夜行列車は廃止されています。以下の内容は過去(2019年)のものです。インターネット上の記録として残します。

スペインとポルトガルの夜行列車の系統一覧

スペインを発着する夜行列車はトレンオテル(トレンホテル)と呼び、スペイン国鉄とも訳されるレンネが運行しています。運転系統は以下の通りです。

・マドリード-リスボン
・アンダイエ(Hendaye)-リスボン
・バルセロナ-ビーゴ、ア・コルーニャ
・マドリード-ビーゴ、フェロル

トレンオテルの車内設備

トレンオテルの客室設備は、以下の3つの等級に分かれています。

グランクラス:最も高級な寝台車、個室
1、2人用個室:一般的な寝台車、個室
4人用個室:一般的な寝台車、個室、見ず知らずの人と同室の可能性あり
2等座席車:一般的な座席車

それでは、各等級について詳細に記します。なお、(一部系統を除き)食堂車の連結はなく、朝食サービスもありません。ただし、カフェテリア車両は連結されています。

グランクラス

1人または2人用の個室です。

以下の設備が備わっています。

・シャワー
・洗面台
・トイレ
・各種アイテム
・ベッド幅:77cmか80cm

乗り込んだ際に、乗務員からキーを受け取る形です。

1、2、4人用個室

上のグランクラスに似ていますが、シャワーはありません。また、車両に共用のシャワーもありません

以下の設備があります。

・洗面台
・各種アイテム
・ベッド幅:77cm

4人用個室もありますが、4人用個室の場合は4人で予約しない限り、見ず知らずの人と一緒になります。ただし、男性・女性で個室をわける配慮はあります。

公式サイトに記載のあった車内写真をお見せします(写真1,2)。

トレンオテル:寝台車

写真1. トレンオテルの寝台車

トレンオテル:簡易寝台

写真2. トレンオテルの寝台車

座席車

2等の座席車も連結されています。座席車というと従来型のコンパートメントをイメージしますが、そのようなことはなく、2列+1列の3列シートです。2列+2列の4列シートの場合もあります。これも公式サイトに写真がありましたので、示します。

トレンオテル:座席車

写真3. トレンオテルの座席車

各系統の時刻表

ここでは、2019年ダイヤの時刻表を示します。また、上の章で示した設備(等級)がない場合はその旨も記します。

マドリード-リスボン

時刻表を示します(表1)。

表1. マドリード-リスボンの時刻

トレンホテル:マドリード-リスボンの時刻

スペインの首都であるマドリードと、ポルトガルの首都であるリスボンを結んでいます。いずれの方向ともに、出発駅を夜遅く(21時すぎであればこの表現が適切でしょう)に出発し、程よい時間に目的地に着くという夜行列車にとっては都合の良いダイヤになっています。

グランクラス、一般的な個室寝台、2等席の全てを備えています。また、ビュッフェ車両を備えいています。トレンオテルのフル装備の車内設備を備えた車内という感じですね。

アンダイエ(Hendaye)-リスボン

時刻表を示します(表2)。「H」で始まって「ア」と読むとは難しいですね。

表2. アンダイエ-リスボンの時刻

トレンホテル:アンダイエ-リスボンの時刻

スペイン・フランス国境の街アンダイエ(この街じたいはフランス領内です)から、ポルトガルの首都であるリスボンを結んでいます。メディーナ-リスボンはさきほどのマドリード-リスボンと連結して走ります。この列車はフランス、スペイン、ポルトガルの3か国をまたにかけて走ります。小さい国が多い中央ヨーロッパでは3か国走行は珍しくはありませんが、国土の広い国の多い西ヨーロッパの夜行列車にしては珍しいですね。

この列車もグランクラス、一般的な個室寝台、2等席の全てを備えています。また、ビュッフェ車両を備えいています。トレンオテルのフル装備の車内設備を備えた車内という感じですね。

バルセロナ-ビーゴ、ア・コルーニャ

時刻表を示します(表3)。

表3. バルセロナ発着国内便の時刻

トレンホテル:バルセロナ発着国内

バルセロナ-ビーゴを結ぶ列車とバルセロナ-ア・コルーニャを結ぶ列車を連結しています。とはいっても、よくわかりませんね。バルセロナの名前は知っていても場所はわからない、ましてやビーゴやア・コルーニャは名前も聞いたことがないというのが正直な感想でしょう。

バルセロナはスペイン北東部に位置する都市です。もしかしたら、首都のマドリードよりも有名かもしれません。ここバルセロナはカタルーニャ州で、スペインでも最も豊かな地域です(だから独立しようとしました)。バルセロナの位置を示します(図1)。

図1. バルセロナの位置(googleマップからの引用)

また、ビーゴやア・コルーニャはスペイン北西部に位置する都市です。両都市の位置も示します(図2,3)。

図2. ビーゴの位置(googleマップからの引用)

図3. ア・コルーニャの位置(googleマップからの引用)

高速化されていない路線を走るためか、所要時間はそれなりにかかります。土曜は運休です(7/17-9/16は土曜も運転)。グランクラスと2等座席車の連結はありませんが、1等座席車は連結されています。ビーゴ編成にはカフェテリア車両は連結されていません。

マドリード-ビーゴ、フェロル

時刻表を示します(表4)。

表4. マドリード発着国内便の時刻表

トレンホテル:マドリード発着国内

マドリード-ビーゴを結ぶ列車とマドリード-フェロルを結ぶ列車を連結しています。とはいっても、よくわかりませんね。フェロルはア・コルーニャの近くにあります。バルセロナよりもマドリードの方がスペイン北西部に近いためか、所要時間は短いですね。

グランクラスの連結はありませんが、食堂車は連結されています。一部のサイトにはトレンオテルには食堂車の連結はないと書かれていますが、トーマスクック時刻表のTable680には食堂車マークがあります。

ここまで詳細に解説しました。公式サイトから予約できると思いますが、日本語で予約できないことに不安を感じる人もいるかもしれません。下記のサイトであれば、日本語で予約できるので安心です。


Omio:ヨーロッパ鉄道旅行交通予約サイト

また、その予約にはクレジットカードが便利です。

個人的にはエポスカード がおすすめです。

海外旅行に使えるカード:エポスカードで詳細を紹介しています。

こちらもチェック!関連リンク

西ヨーロッパの夜行列車事情についてまとめています。

西ヨーロッパ夜行列車のまとめ

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする