気が向けばご紹介する鉄道関係の書籍・雑誌のご紹介。
今回は、先日発売された鉄道ダイヤ情報2019年2月号をご紹介します。

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今回号の特集は「関東大手私鉄の着席制列車」。
2008年に運行を開始した東武鉄道「TJライナー」を嚆矢に、西武鉄道「S-TRAIN」「拝島ライナー」、京王電鉄「京王ライナー」、東急電鉄「Qシート」と、近年運行を開始した着席制列車をターゲットとした特集です。

これらの列車に共通する点としては、デュアルシートや転換クロスシートを使用して着席サービスを提供していることで、各社で既に運行している特急列車とはまた違う列車という観点で紹介しています。

その内容としては、着席制列車の列車の紹介から始まり、着席制列車の着席券購入方法の紹介、「京王ライナー」担当者へのインタビュー記事などが掲載されています。

面白い記事としては、これら着席制列車に一日で全て乗車してみようとチャレンジしてみた栗原景さんの記事でしょうか。
早朝の三浦海岸駅からの京急「モーニング・ウイング号」から始まり、昼間のインターバルを経て西武鉄道「S-TRAIN」、東急「Q SEAT」連結列車、東武「TJライナー」と過酷な?乗継を経て、京王「京王ライナー」最終列車で橋本まで至るという、楽しそうでもあり、一方で無茶だなあ、とも苦笑しながら楽しく読める記事でした。


また、「京王ライナー」に関しては、担当者へのインタビュー記事では、京王ライナーの利用状況や利用者の要望、今後の展開についても触れられていました。
特に、利用者の要望としては、「朝の上り新宿行きの運転」「平日の早い時間帯(現行の20時台より前)の運行」が多いことや、座席指定列車そのものの運行拡大を京王自身も希望している点などが触れられていて、こちらもまた興味ある記事だと思いました。


私自身も、今回特集で取り上げられた列車のうち、西武鉄道の「S-TRAIN」「拝島ライナー」については、下記の乗車記でご紹介したように、昨年の7月に続けて乗車してみました。
参考:
西武鉄道の座席指定列車「S-TRAIN」「拝島ライナー」に乗る(2018.7.2、7.3) : 阪和線の沿線から

この時も、「拝島ライナー」の人気の高さを改めて実感した次第ですが、本特集でもそのあたりが触れられている点、やはり同感かなと思った次第です。


今回テーマで取り上げられた「着席制列車」ですが、運行時間帯が朝と夜間に集中していることもあり、他の鉄道ダイヤ情報でしばし見られるような、撮影指南的な記事はあまりなかったように思われます。

乗車レポートや今後の事業展開等といった内容は、むしろ競合誌の「鉄道ジャーナル」の方が取り上げやすいようなテーマでもあるように感じただけに、今後の「鉄道ジャーナル」でこの手の列車の特集なんて出てくるのか、そんな点も気にしていきたいなと感じた特集でした。



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