2019年3月に新編成登場!阪急電鉄「京とれいん」ってどんな列車?

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2019年1月19日、阪急電鉄は京都線のダイヤ改正を行います。その目玉のひとつは、大阪・梅田と京都・河原町を結ぶ観光特急「京とれいん」に新編成「京とれいん 雅洛」が登場することです。「京とれいん 雅洛」が運行を開始するのは3月とダイヤ改正から少々遅れますが、その内装の豪華さに注目が集まっています。今回は、「京とれいん 雅洛」の先輩である「京とれいん」について紹介します。

「京とれいん」について

「京とれいん」は、阪急電鉄の京都線で土日祝日のみ運行されている観光特急です。乗車の予約や特急料金は必要なく、普通運賃(梅田・河原町間なら400円)のみで乗車することができます。

「京とれいん」の最大の特徴は、京都をイメージした和風テイストで統一された内装です。6両編成の列車の1・2両目、3・4両目、5・6両目でそれぞれ違った内装が採用されているため、乗る車両によって違った雰囲気が楽しめます。

「京とれいん」の外観・内装

「京とれいん」のベースは阪急電鉄6300系

「京とれいん」は、阪急電鉄6300系をベースにして作られた車両です。まずは、この6300系について簡単に説明します。

6300系は、阪急電鉄京都線特急用車両として製造されました。登場したのは1975年、2ドア車で、クロスシートの座席の上部に白いレザーのカバーを装着した高級感ある内装が特徴です。1976年には鉄道友の会のブルーリボン賞も受賞しました。

その後、阪急電鉄の特急の停車駅が増えたことから、2ドア車である6300系は乗降に時間がかかるとして徐々に運用を減らされていきます。そして、2010年にいったん京都線での運用は廃止となりました。

その後、一部車両は廃車となりましたが、廃車を免れた車両はリニューアルされ、「京とれいん」として6両が、阪急電鉄嵐山線で4両が現在も運用されています。

「京とれいん」の外観・内装

ではここで、現在運行されている「京とれいん」の外観や内装について紹介します。河原町駅にて停車中の「京とれいん」を撮影してきました。

まずは、外観から見ていきましょう。車両の先頭には、手書き風の「京とれいん」の文字が書かれています。ヘッドマークは、京都をイメージした扇形です。

「京とれいん」先頭車両

側面にも、扇が描かれています。

車両は、京都寄りから1号車、2号車……と数えます。1・2号車の車内は赤茶色のシートが使われて、落ち着いていながらも華やかな印象です。

「京とれいん」1・2号車内装

シートは「蘭の花ちらし」の模様が採用されています。

「蘭の花ちらし」模様

3・4号車は、京町家をイメージした内装です。シートは固定されているため、ほかの車両のように回転させることはできません。

「京とれいん」3・4号車内装

ドアを入ってすぐ横に格子状のしきりが配置されているのも、3・4号車の特徴です。町家の障子を連想させるような柔らかな印象を与えます。

障子風のしきり

5・6号車の内装はグリーンを基調としていて、シックで落ち着いた印象です。

「京とれいん」5・6号車内装

シートには、モダンな印象の麻の葉が採用されています。

シートは「麻の葉」模様

「京とれいん 雅洛」はどんな列車?

「京とれいん 雅洛」のベースは阪急電鉄7000系

3月から導入される「京とれいん 雅洛」は、阪急電鉄7000系車両をベースにした列車です。

7000系は、1980年から製造され、阪急電鉄神戸線・宝塚線などで運用されている通勤型の車両です。通勤型のため、内装はロングシートでドア数は乗降しやすい3ドアになっています。製造は1988年で終了しましたが、その後リニューアルが行われ、2019年現在も阪急電鉄神戸線・宝塚線で活躍しています。

内装もサービスも大注目!「京とれいん 雅洛」

では、7000系をリニューアルした「京とれいん 雅洛」はどのような列車になるのでしょうか。以下、阪急電鉄のプレスリリースを参考に主な特徴を紹介します。

・片側2ドア車両
・6両編成
・1両ごとに季節のテーマを決め、それに合わせた内装をほどこす
・全車両中央部に丸窓を配置
・無料Wi-Fiサービスを導入
・専用Wi-Fiを使って走行中の前方映像をリアルタイム配信

発表されている資料によると、坪庭が作られた車両も登場するようです。外観や内装の美しさ、無料Wi-Fi提供などの利用客にうれしいサービスはもちろん、鉄道ファンとしては前方映像のリアルタイム配信も見逃せません。京都観光のアクセス手段として注目したい列車になりそうです。

「京とれいん」に乗るには

最後に、「京とれいん」の乗り方について紹介します。

まずは、運行日・時間を阪急電鉄のサイトでチェック!

「京とれいん」の運行日は、土日祝日のみです。現在は1日4往復の運行ですが、「京とれいん 雅洛」運行開始後は「京とれいん」が1日3往復、「京とれいん 雅洛」が1日4往復、合計1日7往復が運行される予定です。

運行ダイヤは、大まかに以下のとおりです。

梅田発:9~15時の毎時32分
河原町発:10~17時の毎時41分

なお、こちらは2018年1月現在の情報です。詳しくは、阪急電鉄のサイトでご確認ください。

「京とれいん」は予約&特別運賃は不要

「京とれいん」に乗るには、特別な予約や特急運賃は必要ありません。発車時刻に合わせて駅に行き、普通運賃を支払えば誰でも乗車が可能です。

ただし、桜や紅葉などの行楽シーズンには混雑が予想されるので、できれば早めに駅に行くのがおすすめです。

また、じっくり列車の外観や内装を見たいという人は、京都・河原町駅から乗車することをおすすめします。梅田駅では到着後すぐに折り返し運転となりますが、河原町駅の場合は到着してから出発するまでの間に30分ほど時間があるので、その間外観や車内の様子をじっくり見ることができます。

関西に来る機会があれば、ぜひ乗車してみては?

「京とれいん 雅洛」のデザインが発表された直後は、インターネット上でもその内装の美しさに驚きの声が上がりました。実際の運行はまだもう少し先とはいえ、今から注目しておきたい車両です。また、現在運行している「京とれいん」も美しい車両ですので、京都・大阪を訪れる機会があればぜひ一度乗ってみることをおすすめします。

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